ずっと以前にお亡くなりになられたご両親さまが海外にて買われたという大きな南洋真珠のペンダントネックレスをお持ちで、真珠が大きくて着ける機会がないので一度リフォームできるか見て欲しいとのご要望を頂戴いたしました
後日お品物を拝見させていただいたところ、なるほどですね…というレベルの高い本格的なペンダントネックレスでした
真珠サイズ14㎜超えのとても綺麗なゴールデン南洋真珠 の丸珠で、通常なら片面しか見えないペンダントには勿体ないほど360度に欠点が特にない珠でした
リフォームにかけられる費用もあることなので、ご予算別に応じたリフォーム案をご提案させていただきましたが、やはり最終的には費用をかける方がより素敵なジュエリーに生まれ変わることが必然なので、中途半端にならないことを一番に正統派の指輪にリフォームすることをご決断いただきました
まずは長い年月しまったままであった真珠をメンテナンスすることから手始めに、劣化防止加工を施しました
指輪デザインはある程度こちらにお任せいただいたこともあり、真珠両サイドの腕部分にバケットカットダイヤモンドをグラデーションにセッティング したデザインで、上品であり、さらには14㎜サイズの大珠にも負けないバランスに苦心をいたしました
そして難題は美しいイエローダイヤモンドのペアシェイプカットをセンターに配置した左右非対称のペンダントヘッドの残る飾り部分でした
ダイヤモンドをすべて外して貴金属部分を下取り相殺することは勿論可能ですが、それでは余りに芸がなく安易な考えなので、担当する錺職人の腕の見せ所と左右を切り離し、片側の元々は存在しない約1/4部分を周囲に違和感ないようにぐるりとイエローダイヤモンドを取り巻くデザインに手作り加工で付けたして、左右対称のペアとなるダイヤモンド入りピアスを作り上げました
最終的にはこちらの残ったヘッド部分も指輪とお揃いになる玉子形の南洋ゴールデン真珠を当店でご用意して、真珠ぶら下がりのピアスにリフォームいたしました
お客様に今回のリフォーム製作の趣旨をご理解いただき、本格的なジュエリーリフォーム製作を承らさせていただきました
長い年月眠っていた南洋ゴールデン真珠、現在カジュアルに、そしてフォーマルにも、他のジュエリーと合わせて使用頻度が高いご愛用ジュエリーのひとつとしてよみがえりました