まだゴールデンウィークの連休中の方もいらっしゃるようですが、私共を日頃サポートしていただいております加工場や製作会社さんにおいては、ほぼほぼ6日からひと足早く再稼働し、製造加工作業に取り組んでいただいております
このところ製造現場の方と直接顔を合わせての打ち合わせが、時勢がら例年に比べ激減しておりますが、製造を依頼している先の担当者さんが連休に入る前にと久しぶりに来店され、新しい製作ジュエリーやもろもろの打ち合わせで小一時間お話しをさせていただきました
そんな打ち合わせの最中に、彼から「ななこが…」という言葉が数回発っせられ、意味の理解できない私は話しを遮り「ななこ…ってなに?」と尋ねてしまいました
彼から詳しく説明があり、メレダイヤモンドなどと呼ばれる小さな石を一列に複数セッティングしていく際に、爪の頭部分を綺麗に丸く整然と仕上げ留めていく作業に、入社以来先輩技術者が『ななこ』という表現をしていたので、自然と自分たちも「ななこ」と呼んでいますと教えていただきました
初めて耳にした私は「ななこって、どんな字を書くのだろうね?」と尋ねると、う〜んと言いながらも「たしか魚の子と書いたような…」との返答、こんな時は私たちのバイブルであり通称グリーンブックと呼ばれる、日本ジュエリー協会・技術部会の皆さんが編集発刊したJJAジュエリー用語事典をすぐに調べてみました
魚々子と書いて『ななこ』
約40年の歳月、ジュエリー業界に従事していながら、初めて知った魚々子
この凹たがねにてつけられる魚卵状の連続文様を魚々子地とも呼ぶそうですが、魚卵と言えば即座に頭に浮かぶのはイクラ…などの海産物のみの私は、まだまだ修業が足りないと自覚させられた2021年のゴールデンウィークでした