1月のとある日、当店入り口ショーウィンドウ前に店内を覗くような感じで男性が立ち止まっていらっしゃいました
当店へご用かな…と入り口へお出迎えにと席から立ち上がったところ、そのまま歩き出して行かれたのでたまたま立ち止まられたのだと思い店奥へ戻りました
小一時間も経ったころ再び同じ男性が店前にいらしたので、やはり当店になにかご用だ…と急ぎ入り口へ向かいました
ご用件を伺いましたところ当店へ初めてお越しのお客様で、1月の誕生石であるガーネットのジュエリーをいま数軒回ってお探し中と言うことで、店内にてより詳しくご希望の内容をお聞かせいただきした
一番のポイントはお相手の方に差し上げたい日にちで、お承りした場合に正直結構タイトなスケジュールになりそうでしたが、せっかく色々探し歩いている中で当店へお越しいただいていることもあり、ガーネットのさまざまな裸石から選んでのジュエリー製作を敢えてご提案させていただきました。
お客様からはいくつかのご希望や条件を伺いましたが、その中から取捨選択をした上で期日までに確実に実現が可能であり、尚且つお相手の方が喜ばれる可能性が高いと長年の経験から考えられるジュエリーを最終的にはお任せいただきました
実際に製作を担当する者もお客様事情をすべて伝えたことで意気に感じ、週末休み返上で作業を継続し、お客様がご希望される期日前に余裕をもってフルオーダー製作のガーネットジュエリーが出来上がりました
出来上がりのご連絡後すぐにお客様も受け取りにお越しになり、オリジナル製作したガーネット・ペンダントネックレス出来上がりを確認していただき無事お納めさせていただきました
《ちなみにこちらの1月誕生石ジュエリーをサプライズプレゼントというお客様のご事情でしたので、本日まで公開を控えさせていただき、お客様のご了承のもと当店WEBサイトに本日掲載をさせていただきました》
日頃他のお客様からも誕生石にまつわるご要望を多々ご相談いただく度に、誕生石はそもそもどうやって決められているのでしょうか?という話題になることがあります
昨年2022年に誕生石が追加されたというニュースを覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、現在は日本ジュエリー協会(JJA)が告知啓蒙しております誕生石リストが一般的に認知されはじめていると考えます
ジュエリーの歴史の比較的に浅い日本は、ほとんどが輸入品からはじまっている経緯もあり、アメリカの宝石団体AGS(American Gem Society)とジュエリー産業委員会が修正した誕生石リストを参考にしており、そのリストは遡ってまいりますと旧約聖書まで辿り着くようです*1
*1 参照文献『ジュエリー言語学』桃沢敏幸著
現在の日本ジュエリー協会WEBサイトには、そのあたりの事情がより詳しく紹介されておりますので、ご興味ある方は是非ご参照ください
当店においてもだいぶ以前からご来店のお客様に、新約聖書「ヨハネの黙示録」など神の都の城壁を築く12種の宝石や、12部族の胸あての色石のご説明を聞き齧りでたびたびしておりましたが、先日ご利用のお客様はご自身がクリスチャンでもあるということで、ご帰宅後にきちんと聖書を開き調べてみました…と再来店時に聖書ご持参でお越しになられました
誕生石の他にも、守護石や星座石と呼ばれるものや、馴染みのあるところでは珊瑚婚(35年目)ルビー婚(40年目)など結婚記念宝石も存在します
これらどれもが商業ベース的な意味合いで、ジュエリーを広く普及する目的が主で作られたものであることは間違いないのですが、ヴァレンタインデーのチョコレート、近年あっという間に全国区となりました節分の恵方巻き同様に、ジュエリーのチカラによって楽しく、幸せと感動を呼び起こす誕生石や記念日宝石は、ジュエリー文化を育む上でとても大切で重要な慣習だとご来店される皆様のお手伝いをしながら日々感じております