今年ヨコハマの桜は、横浜地方気象台によれば2002年に並ぶ観測史上最も早い開花宣言となりました。
そんな令和5年の春に、横浜YAMATOにてお納しましたジュエリーリフォームの物語を、お客様同意の上でご紹介させていただきます。
昨年末に男性の方からオパール指輪のリフォームのお問い合わせ連絡がはいり、すぐに現物持参でご来店をいただきました、
早速に現物を拝見しながらお話しを伺うと、ご自身がオーストラリアに留学の際にホストファミリーの方から記念に贈られた指輪で、指輪の詳しい情報はご自身でもよくわからない…というお話しでした。
オーストラリアは皆さんもご存知のようにオパールの産地であり、当店にも過去何度もご相談で持ち込まれることが多い宝石です。
拝見しました指輪には必要とする刻印も見当たらず、またオパール自体も少々気になる点があることをお伝えし、リフォーム検討の前にまずはこちらの指輪の素材などを把握するための検査を先行させていただきました。
検査の結果、指輪台座は金素材(Au)が含まれていること、オパールは恐らく張り合わせされた石であることをお客様にご報告、それらを踏まえてリフォームを引き続き希望される意思を再確認してから、指輪を分解する作業に着手させていただきました。
上記の画像のように中石を慎重に外した後、再々度お客様にご来店いただきK18YG(イエローゴールド)ペンダントネックレスへのリフォームをご希望と最終確認、来春初めてお宅から一人暮らしになる予定のお嬢さんに贈るつもりという意味合いを教えていただきながら、リフォームする具体的なデザインやネックレスチェーンなどをご予算に沿って説明しながらご了承いただきました。
年末年始をはさみ数回の打ち合わせの末、今年2月にペンダントネックレスへのリフォームが完成、お客様へ早速に出来上がりのご連絡をいたしました。
出来上がり連絡後すぐにご来店になられたお客様、複数回の打ち合わせのなかで実はオーストラリア留学中にお産まれの娘さんが今年大学受験を控えており、この指輪をリフォームして初めてお宅を出る際に贈ろうという意味合いだったことをお聞きしておりましたが、当初のお約束納期より早い出来上がりの連絡が、念願の第一希望先の大学に合格した報の直後のタイミングだったと二重にお喜びいただきました。
お客様ご家族の皆さまにとっての思い出の1ページであるオーストラリア滞在時代の思い出深いジュエリー、ホストファミリーの方からの温かい気持ちがこもる品が、この春から初めて一人暮らしを始める娘さんの新たな門出を応援する御守り代わりのペンダントネックレスに生まれ変わりました。
さらにこれからたくさんの新たな出会いや出来事を経験され、いつの日かまた再び当店にも帰省されることを願って、いつでもクリーニングをはじめとするアフターケア役としてお待ちしております。