平成23年早くも半年が経過をし、私どもの店も一番の繁忙期のクリスマスシーズンを含む7月~12月の後半戦の6か月に入ります
今年は3月の東日本大震災という予想だにしなかった天災が起きてしまったことにより、前半戦は例年とは全く違った時の流れを感じておりました
しかしながらこのたびの震災を通じて、私どもの取り扱う品々が本来潜在的に持ちあわせている役目、言い換えれば皆様がどうしてジュエリー を購入されるのかという大きな動機を、いまさらながらに改めて業界歴30年の私でもこれこそが!という確信にちかい答えをつかませていただけたように思います
震災当日は横浜駅周辺より避難されてきたお客様と店内にて深夜 まで待機となり、そして当日は店内コンクリートの床の上で一晩を明かし 、翌12日にはいたし方なくの臨時休業を決め、その後数日間も計画停電の影響で通常の営業体制が継続できなかったのですが、それからの3カ月間には春スキーやゴールデンウィークの旅行を取りやめたお客様方が久しぶりのご来店をいただき、ジュエリーの修理やリフォーム、ご購入・・・と次々に接客しながらよもやま話を交えているうちに、ジュエリーの持つ神秘性や癒しの効果の理由づけがおぼろげながらに感じ取れ 、そのような毎日が続くうちに皆様の語られるお話 の内容からクッキリとあることが明確に感じられるようになってきたのです
特に新聞の記事で福島の20キロ圏避難勧告を受けられた70歳代のご夫婦が紹介されており、ご主人さまが近々に行われる見通しの数時間の一時帰宅許可の際に、なんとしても結婚のときに奥さま に渡した指輪を取りに戻りたい・・・というインタビュー記事を拝見し、まさしく当店でもこのところ急増中の婚約指輪や結婚指輪のサイズ直しとの連動している何かを感じました
当店もジュエリーがそのような力を持っているからこそ、ジュエリーを扱うことを商いとさせていただき、ジュエリーをお配りさせていただいたり、お預かりをして手を加えさせていただいたりするのに相応しいショップで相応しい人と皆様に認めていけるよう、より一層努力をしていきたいと思っております
当店を蔭ながらに支えていただいています職人さんや輸入商社さん、製造メーカーさんとも、これからもお客様の皆様に元気や想いを込めることができるようなジュエリーを一丸となって送り出してまいります・・・
なかなかこのような情勢ですので、以前のようにバンバンと新商品を生み出すことはできませんが、7月以降の後半戦も一点一点吟味したジュエリーをご紹介させていただきます
昨年買い付けました大粒のイエローベリル、商品化するのにペンダントが良いか?リングが良いか?・・・と悩み続け、その間に裸石で店内陳列している最中も、ご来店のお客様から「この石はなあに・・・?」と数多くお問い合わせいただき、今回意を決して指輪にいたしました。私と20年の歳月、相談しあったり喧嘩したり?の工房 Nさんの製作で石の高さ(深さ)を感じさせない流石の出来上がりで6月末に素敵な指輪が完成しました・・・
タヒチパールとも呼ばれる南洋黒真珠、プラチナをふんだんに使った贅沢なイヤリングです。黒真珠と言えば仏事用の真珠と思われている方が大変多いのですがもちろんこんなにダイヤモンド で飾ったジュエリーはNGですので、日常を含めたお祝いの席などドレッシーなシーンにご提案いたします。
製造は業界でも知る人ぞ知る、数十年高額品を中心に製作されている歴史を誇る工場のSさん による製品です
パヴェセッテイングと呼ばれるダイヤモンドのメレサイズ を敷石のようにすき間なく留めたダイヤモンドリングです。リングの側面もビシッと石留めを施し、留める技術もそうですがアソートと呼ばれるメレダイヤモンドの直径のサイズ合わせ もしっかりとしてございます
こちらは8月生まれのお客様より、気に入る誕生石のぺリドットジュエリーがなかなか見つからないのよ!・・・というよく聞く声にお応えして、ラウンドカットの輝くペリドットペア裸石を手配して、当店定番のダイヤモンドのピアスパーツとジョイントいたしました。手ごろな価格帯でなお且つ本格的なジュエリーをご提供することに苦心しております・・・
写真撮影時にネックレスがよじれて写ってしまいましたが、先のパヴェリング同様に大粒のメレダイヤモンドの綺麗なところのみを厳選してパヴェ留めにしましたペンダントネックレスです。娘さんの結婚式を機会に何か記念に残るジュエリー を一つ・・・とお父様 にしてみたら一番断りにくい理由でお母様 が購入を促すときにサッと当店がお出しする本格的なジュエリーです・・・
南洋白蝶貝のケシ珠と呼ばれる、真珠貝が自然に異物などを真珠層で巻いて出来た無核真珠 (真珠養殖の際に細胞片と一緒に人間の手で入れる貝殻から作る核と呼ばれる真珠の中心が入れらてない真珠) の自然界からの造形美をうまく生かしたブローチです。中心にはこれまた大振りナアメシスト(紫水晶)を配し、これだけのしっかりとした迫力ある素材ながら、どこかしらにチャーミング な雰囲気を醸し出すように意識したデザインが冴えわたる私のお気に入りN工房製作のジュエリーです
後半戦これからもちょっとづつですが、店頭にて皆様が楽しんでいただけるようなジュエリー をご紹介してまいります・・・・・